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仕事が辛くて海外へ逃亡した時の話

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30才目前でベンチャー企業ヘッドハンティングされて転職した。長年旅行業界で働いていて会社としては3社目、年上の先輩がいたころは居心地は良かった。その先輩社員が寿退社してからというもの、自分が一番年長になり、”お局さん、いつまで居続ける?”オーラを感じるようになって、だんだん肩身が狭くなってきた頃、声をかけてくれたのが、留学会社を起業していた女社長でした。

当時結婚できないと諦めていた私にとって、独身を貫きバリバリ仕事をしている姿は憧れでもあり、お誘いを頂いた時は嬉しくて二つ返事で転職を決めましたが、実際働いてみると社長は厳しく中途半端な仕事は許してもらえなかった。

長年旅行業界で働いていて旅行業の知識を買われての採用でしたが、旅行業務以外の仕事も求められるうちに、自分には負担が大きすぎると感じるようになりました。加えて社長始め社員が全員英語ペラペラ留学体験ありの優秀な人たちだったので、英語が話せない自分が異色の存在で浮いていたことが気になり始めたのです。

自分のキャリアアップのために短期留学を決意し休職を願い出てオーストラリアに3ヵ月行ったものの、それだけで英語力が劇的に伸びるはずもなく、営業能力もない私は会社のお荷物となったのです。

心的ストレスが溜まり会社へ行こうと準備するも玄関で動けなくなり急遽休んだり、ミーティングがあるたび過呼吸になったりで、そのうち通勤日数も減っていったのです。このままだとメンタルがダメになると思い退職しました。

その後、気分転換に小旅行をするものの、気分が晴れることは無く、無職でいる罪悪感も加わり、不安が募る一方でした。そこで思いついたのが、お得意の現実逃避です。

辛いことから逃げるべし。私のことを誰も知らない場所へ!頭を空っぽにして何もかも忘れて楽しもう。そう決めたら即行動です。半年間のオープン航空券と最初の二週間だけホームステイと英語学校の手配をしてもらうと、冬から夏にかけてカナダへ一人旅の始まりです。

学校へ通いながら殆どの時間は旅行の準備に費やしました。ホームステイ中に探したルームシェアをしてくれたカナダ人に色々と助けてもらいながら、バックパックと寝袋、プリペイド型携帯電話と銀行口座開設(あの当時カナダではすでにデビットカードが主流でした)グレイハウンドのバスパスを購入し、ユースホステルの会員になると、あとは気の向くまま西から東へ横断しながら旅を楽しみました。

バスは夜に出発することが多く(日本の夜行バスと同じ)バスディーポは周辺は治安が悪いため日中(日暮れ前)に入ることが鉄則なので、出発までの時間、ほぼ半日過ごすことになりますが、そんな時間ですら次に何しようか計画を練るのに貴重な楽しい時間でした。

気に入った都市では飽きるまで滞在し観光ツアーに参加したり、宿で出会った同じ境遇のバックパッカーと気が合えばしばらく一緒に行動したり、誰に気兼ねすることなく時間に制限されることなく好きな時に好きなだけ好きなことをして過ごしました。まさにストレスフリー。経済的に許されるなら理想の生活スタイルです。

地元の人との交流を楽しんだり、アイスホッケーの試合や、シーズン開幕後は野球やバスケットボールの試合を見に行ったり(アメフトが見られなかったことが残念)ケベック州では野外音楽フェスに参加したり、私の人生においてピークと言っても過言ではない素晴らしく楽しい半年間を過ごしました。

バンクーバーに戻って帰国する直前には、旅行を始める前準備でお世話になったルームメイトのオウチにお邪魔して感謝の気持ちを込めて自炊のプレゼント。彼女の家に炊飯器がなかったので、直火(ガス)でお米を炊いたのですが、外国ではお米はフライパンで炒めてからスープで炊くことが多いので、深鍋で水だけで炊くことにかなり驚いていました。白米のおいしさにはかなり衝撃だったようです。餃子オン白米は癖になる美味しさだと感激していたのを思い出します。

タバコを買うより簡単にマリファナが手に入るカナダ。モントリオールのフェスではマリファナ臭がすごくて直接吸っていない私も間接的に吸っていたような感覚になりました。お国が違えば慣習も違って特にバンクーバーは性的マイノリティーに対しての理解が素晴らしくレインボーフラッグがそこかしこにありました。

私がカナダへ旅行したのは2004年のことなので、18年前にすでにレインボーフラッグが掲げられていたと考えると、日本は差別こそなくなってきたものの、未だ閉鎖的で同性婚や性的マイノリティーに対する理解もまだまだ遅れているな、と感じます。

英語に関しては、帰国後に受けたTOEICがリスニング460点(パーセンタルランク94%)でした。リーディングが270点(パーセンタルランク47%)で低かったので、全体スコアは730点でした。

やはり、リスニングはかなり鍛えられたようです。ちなみに、一番早く丸暗記して覚えたフレーズは、「リカーショップどこですか?」でした。当時私にとってビールを買う事が最優先事項だったのでした。

もはや賃金が低い国となってしまった成長が止まってから久しい我が国日本。これからの行く末に不安を感じずにはいられません。

税金を払うのが馬鹿らしい金持ち富裕層は日本を見限り海外へ住居を移し、上流は税金搾取のターゲットになり中流は貧乏になり下流は困窮し貧困層へ。優秀な人材は好条件の引き抜きで海外へ、そして技術が流出、不動産は外国資本に奪われ、不安要素しかない。

これからを担う子供に投資すればいいのに、といつも思います。子を持つ家庭にお金を配るのではなく、学校無償化すれば家庭の経済格差に関わらず、平等に教育が受けることができて貧乏でも努力ををすれば報われ、優秀な人材が育ちやすい社会になると思います。お金を持っている高齢者にお金を配るよりよっぽど有益だし、少なくても劣悪な環境や家庭境遇で育つハンデを背負う子供の負の連鎖は断ち切れると思います。

企業が優秀な社員獲得と引留のために福利厚生を充実させるように、日本も何かそういった魅力があればいいのですが、残念ながら、いかに税金を集めるか、ということしか念頭にないような気がしてなりません。

真面目に努力をしている人が報われず、楽してズルをしている人が得をする。そんな世の中になってしまったのでしょうか。身を粉にして働いて高い税金を払うより収入が減ったとしても支出(税金含め)を抑えプライベートを充実させたほうが自分としては幸福度は高いと思っています。

お読みいただきありがとうございました。