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年を取るということと老老介護の話

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父は今年の誕生日で86才になる。平均寿命より5才も長生きだ。

父が大腸癌になり手術をしたのは私が結婚した年でした。めったに発熱しない父が私の結婚披露食事会直前に熱を出し参加を取りやめたのでよく覚えています。

父の検査に同行した当日に癌を告知されました。大腸癌でしたが摘出が必要なのは膀胱でした。大腸癌の腫瘍が大きくなり膀胱を潰してしまったようでした。一番気がかりだったリンパへの転移はなく、人工膀胱になって障害者にはなるけれど、手術で治ると聞いて安心しました。大腸は癌摘出後、なんとか繋げてくださり人工肛門にはならずに済みました。大腸が短くなった分、排便コントロールが効かなくなり便秘と下痢を繰り返ていましたが、それでも人工肛門になるよりは全然マシだと思います。摘出した腫瘍は野球ボールぐらいの大きさで長い年月をかけて大きくなったようでした。

自力歩行や生活に介助は必要なく、障害等級も3級と軽いものでしたが、それでもストーマ交換は一人で行うことはできず、母の介助が必要でした。ストーマ交換は4~5日おきに一回、病院へ通院してのカテーテル交換は5週間毎に一回が必要で現在は私が必ず同行しています。カテーテル交換時に細菌が入り高熱を出し救急搬送されたこと数回、何度か生死を彷徨う危機もありました。

大腸癌の5年後には心臓の痛みを訴え即日入院、それも車椅子に乗せられて歩行を禁止されたそうです。なんと心臓の98%が詰まっていて、いつ心臓が止まってもおかしくない状態だったそうです。大腸癌の手術で懲りたのか「手術しません、死んでもいいです」って啖呵きったときは、最早これまでか、と思いましたが、「開胸しないで手術できますよ」と言われ、内視鏡手術でこれまた生き延びることができました。さらには皮膚癌手術も経験し、大病を患いながらも元気に暮らしています。

直近では昨年コロナワクチン接種後に副作用(なのかは定かではない)で救急搬送されました。コロナ禍になってからは初めての入院だったので、面会もできず不安でしたが、年も年だったので何が起こっても仕方ないと覚悟はしていましたが、今回も無事に生還しています。つくづく生命力の強さを感じます。

最近の症状としては、かなりボケが進行しているように思います。カテーテル交換に同行するために家に行くと、病院に行くことを忘れている。次にするべきことがわからなくなり呆然と立ち尽くす父を見かけることが多くなりました。足を鍛えるためにお使いに出すが、頼まれた物と違うものを買ってきたり、図書館に行っても同じものを借りてきたり。道で倒れて警察のお世話になったこともありました。

ボケに関しては父も自分で自覚しているらしく、かなり落ち込んでいる様子です。これが年を取るということなんだな、と痛感します。大きかった父の背中が小さく小さく見えます。昔の優秀な父からは想像ができないほどの弱り方です。今私にできることは、毎週実家に通って父の様子を見ることと、介護でストレスが溜まった母のはけ口になることだと思っています。永遠に生きることはない、だからこそ、今出来ることを後悔しないようにしたい。少しでも多く両親との時間を共有したいと思っています。

母は父とは違い大病はないものの、ストレスを感じやすく、逆流性食道炎帯状疱疹になったりします。やっぱりストレスは万病のもと。お互い定期的に愚痴大会で盛り上がっています。コロナ禍になってから、伯父がなくなったり、夫の祖母が脳梗塞で入院したり色々ありますが、これから年を取るとどんどん不幸は増えていきます。仕方のないことですが、死に目に会えないのは寂しいものです。一刻も早いコロナの収束を願わずにいられません。

80才を過ぎた母が介護することは肉体的にも精神的にも負担になります。子供がいない私たちは一体どうなるのだろう?と不安が募ります。面倒を見てくれる子供がいる今の両親とは現状が違うので、子なし夫婦ふたりだけの老老介護の問題、相続の問題、さらには年金が期待できないという金銭的な不安など問題山積です。

私自身50才になってから肩を痛めたり老眼になったりで体調の変化にショックで塞ぎ込むことが多くなりましたが、何となくブログを書いているとストレス解消になるような気がしています。あとはお酒飲んで楽しくなって寝れば大抵のストレスは吹っ飛ぶのでまあまあ幸せです。コロナ禍になってから家飲みの楽しさに目覚めた私は週一回の350ml1本のビールが至福の時間になりました。年のせいか量はさほど飲めなくなりました。無事に1週間が過ぎると感謝の祝杯です。ささやかですが、何もない平穏な日々がいかに幸せかということに気づきます。

みんなが少しづつ相手を思いやる気持ちを持てば、相手が嫌なことをやらなければ、違う意見でも尊重しあえば、争いや戦争は起こらないのに、と思います。わが身を抓って人の痛さを知れ、己の欲せざるところは人に施すなかれ、です。それぞれ主張はあるけど、怒りとか攻撃で相手をねじ伏せることは良くないことに気付いてほしいです。愚行は後に必ず自分に返ってきます。戦うことを諦める勇気があの人達にあれば、と願うばかりです。

この先、何が起こっても不思議ではない世の中です。後悔しないようにやりたいことを自分ファーストで。家族との時間を大切にしていこうと思います。

お読みいただきありがとうございました。